PRP療法

MEDICAL

PRP療法とは?

PRPはPlatelet-Rich Plasmaを略した名称で、日本語では「多血小板血漿」と言います。なぜ血小板で組織の修復効果が期待できるのか?それは血小板には2つの働きがあり、一つは血液を固める働き、もう一つはPRP療法の主な作用である血小板から放出される成長因子による傷ついた組織を修復・再生させる働きがあります。PRP療法は自分の血液から濃縮された血小板を精製することにより、血小板の放出する成長因子の効果を高め、組織の修復が早まったり、治りにくい組織の修復・再生が期待されます。この効果を利用する治療方法がPRP治療です。

当院ではPRP療法だけでなく、PRP療法で難治性のケースには次世代のPRPと言われるAPS(Autologous Protein Solution)治療も行っております。APSの特徴は傷を治す過程に重要な役割を果たす白血球を多く含むことに加え、強力な抗炎症作用をもつ成長因子の作用によって痛みを抑える効果がさらに得られやすいと考えられています。
当院は、再生医療等の安全性の確保等に関する法律第40条第1項の規定に則って、特定細胞加工物製造届出を行い、細胞培養加工施設としての認可を受けております。また、同法に則った第二種再生医療、第三種再生医療の再生医療等提供計画の認可を得ております。変形性膝関節症・変形性股関節症などの関節内疾患や、テニス肘・ランナー膝などの腱や筋肉や靭帯による関節外疾患の治療も積極的にを行っております。

主な対象疾患例

  • 変形性関節症(変形性膝関節症・変形性股関節症・母指CM関節症など)
  • 膝半月板損傷
  • 肩腱板損傷
  • 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
  • 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
  • 腸脛靭帯炎(ランナー膝)
  • 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
  • 足底腱膜炎
  • アキレス腱障害(アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎)
  • 肉離れ(下腿三頭筋・ハムストリングス・大腿四頭筋・腸腰筋などの不全断裂)
  • 肘・膝・足関節靭帯損傷
  • 手関節TFCC損傷
  • 膝関節果部骨壊死
  • 骨折後の偽関節
  • 肩腱板損傷
  • 難治性骨折

治療の流れ

PRP療法ご希望の方はまずは本治療の適応であるかを診断するために、一度通常の受診をしていただきます。治療の適応がある場合には、治療日を決めて予約します。
初診日のPRP療法は完全予約制のために行っておりません。遠方のためにやむを得ない場合などは電話などで院長とご相談ください。

1.患者様の腕から血液を採取

患者さまの血液を治療に適した量だけ採取いたします。

2.血液を加工し、PRPを作成

採取した血液をPRPキットに注入し、遠心機で数回遠心して血小板が多く含まれたPRPを抽出・作製します。

3.PRPを患部に注入

PRPを注射器で膝など患部に注射します

4.患部の安静を保持するためにベッドにて約20分安静

採血から注入まで、来院当日に約1時間程度で提供可能です。

治療にあたっての注意点

  • PRPは、当日採血した血液をその場で作製し、その後直ちに患部に注入するので、感染の危険性も低くアレルギー反応も起こすこともなく、安全です。
  • 一般的な採血手技に伴う、アルコール消毒による皮膚のかぶれ、血管・神経損傷、血管迷走神経反射による気分不快などはごくまれに起きる場合があります。
  • 注入部位からの感染を防ぐためにも、注射当日の入浴や患部のマッサージ、喫煙、飲酒、激しい運動は控えてください。翌日以降は通常通りの日常生活を送っていただいて構いません。また、治療の部位や病態によってスポーツ練習などは1週間程度運動を控えた方がよい場合もあります。
  • PRPの注入には注射針を使用しますが、肘の腱・靱帯付着部など部位によっては強い痛みを伴うことがあります。
  • 治療後3~4日間は、細胞の活発な代謝が起こり、軽度の炎症を伴うため、痛みや腫れを生じることがありますが、徐々に軽減していきます。

費用について

筋・腱・靱帯への注入
(第三種再生医療等技術)
PRP注射1部位 30,000円
関節腔内への注入
(第二種再生医療等技術)
PRP注射1関節 30,000円~80,000円
APS注射1関節 280,000円
  • 料金はすべて税抜き価格です。
  • 料金には診察料、採血・注射施術料、PRP/APS精製技術料、精製キット他諸材料費が含まれます。
  • 初診日の当日治療は原則行っておりませんが、院長と相談の上、即日PRP/APS治療を受ける場合には初診料として別途3,500円(画像診断料や超音波検査診断料等を含む)を加算させていただきます。
  • 治療の部位や病態によりPRPの必要量と使用する精製キットが異なります。詳細は院長におたずねください。
  • 本治療は医療費控除の対象となる場合があります。
  • 本治療のお支払いのみクレジットカードが使用できます。
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